未成年少女(17)への暴行事件で書類送検された元極楽とんぼの山本圭一(38)が出演していたため、放送延期になっていたフジテレビ系ドラマ「東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン~」が11月18日(後9・0)に放送されることが30日、同局から発表された。山本の出演シーンはお笑いコンビ「ドランクドラゴン」の塚地武雅(34)が代役を務め、撮り直しする。
普遍的な母親への愛を綴り、人々の涙をしぼり取ったリリー・フランキー氏の190万部のベストセラーと出演俳優の17歳少女への淫行事件。
感動作とはかけ離れた山本の行いの影響はドラマにも及び、7月29日の放送が無期延期になった。一時はお蔵入りもささやかれたが、この日、同局の鈴木克明編成制作局局長は、「沢山の視聴者から『楽しみにしていたのに』という声が寄せられた。放送を決めたのは、原作の素晴らしさ、ということに尽きる」と話した。
山本が演じたのは、主人公ボク=中川雅也(大泉洋)の幼なじみ、バカボンこと杉本春男役。山本が映っている全9シーンはいずれも2人の友情が見事に表現されたストーリー上不可欠な場面で、カットは不可能と判断し、代役を立てての再撮影を決めた。
塚地について、鈴木局長は「バカボンはちょっと太めで愛嬌があるキャラクター」とし、塚地の“太め”な体が決め手に。加えて、今年5月に公開された塚地の主演映画「間宮兄弟」での意外なほどの演技力が決定打になった。関係者によると、結果的に山本が春男役になったものの、故久世光彦さんが生前企画していた初期の段階では、塚地の名前も挙がっていたという。
撮り直しにあたり、台本の変更などは一切ないが、「役者さんが変わるので、おそらく演出家のビジョンも変わるでしょう」(小川晋一編成部長)と多少の変化が予想される。
フジ系「はねるのトびら」(水曜7・57)などテレビ4本、ラジオ1本を持つ塚地はスケジュール調整をつけ、来月中旬に3日間の予定で撮入。強姦の疑いがかかる山本の代打ということにためらいはないといい、「そうそうたる出演者のみなさんと共演できることを楽しみたいと思います」とコメントを寄せた。
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