お笑い芸人のヒロシ(34)が11月に東京・天王洲銀河劇場で上演される「錦鯉NISHIKIGOI」(11月14~23日)で初舞台を踏む。いきなり準主役級の主要キャラで「セリフが覚えられないとです」と悩んでいる。
「錦鯉」は、01年に「崩れた石垣、のぼる鯉たち」で芸術祭賞優秀賞を受賞している演出家で劇作家の土田英生氏(劇団「MONO」主宰)の代表作。元サラリーマンのヤクザの組長が巻き起こす騒動を描くコメディーで、主演の組長・水野役は俳優の鈴木一真(37)が務める。
ヒロシが演じるのは、組長の幼なじみの吉田役。元フリーターで水野とともにヤクザになるが、問題を引き起こしてしまうちょっぴり情けない男の役だ。
ヒロシの自虐ネタをバラエティー番組などで目にした土田氏が「吉田の役はぜひ、ヒロシで」と熱望してキャスティングが実現。初舞台でいきなりの主要キャラという大抜てきとなった。
しかし、大役を得たヒロシ本人は「セリフが多くて、ビックリした。覚えられない。小学校の時に九九も覚えられなくて…」と戸惑い気味。「共演者もちゃんとした方じゃないですか。演出家の方は怖いんでしょうか…?」と不安そう。
自身のネタには「ヒロシです。学芸会では“土”の役でした…」というものがあるが、これは実話だそうで「“木”の役すらなくて。土からいきなり人になっちゃいました。困りましたね」とため息をもらす。
最近はドラマ「タイガー&ドラゴン」や映画「22才の別れLycoris 葉見ず花見ず物語」(監督大林宣彦、来年公開)出演と俳優の仕事が増えている。
「お笑いはもてないことに気がつきました。俳優はもてそうなので、できることならば」と本格俳優転身も視野に入れている。
◆ヒロシ 本名斉藤健一。1972年(昭47)2月14日生まれ、熊本県出身の34歳。漫才コンビとして活動するも、相方が引退し一時ホストクラブでバイト。その後、ホスト風の風ぼうと自虐ネタでバラエティー番組「エンタの神様」などで人気となる。著書「ヒロシです。」「ヒロシです。(2)」は50万部を突破。血液型O。
PR