人気脚本家、宮藤官九郎(35)の“昼ドラ初挑戦”となるTBS系「吾輩は主婦である」(月-金曜午後1時、全40話)が22日スタートする。主演は、同じく初昼ドラとなる斉藤由貴(39)。連ドラは11年ぶりだが、宗教上の都合でスケジュールや演技に「制約」が伴う斉藤が新たなブレークを実現できるか…。
ドラマは、家計のやりくりに困り、旧千円札の肖像の夏目漱石に乗り移られてしまった主婦・矢名みどり(斉藤)をめぐる奇想天外な喜劇。夫役の及川光博、姑役の竹下景子も昼ドラ出演は初。
プロデューサーは、宮藤と組んで傑作を連発し、「宮藤君とゴールデン枠ではやり尽くした」と言い切る磯山晶氏。斉藤起用の要因に演技力の高さを第1に挙げるが、宮藤が中高生時代から斉藤のファンだったのも大きい。16日の制作発表で、宮藤は斉藤のラジオ番組にハガキを投稿(結果はボツ)した「過去」を明かしたほど。
一方の斉藤はデビュー前から熱心なモルモン教信者として知られ、1994年に結婚した会社員の夫も同じ信仰を持つ。日曜日は仕事より礼拝を優先し、酒、タバコなどの嗜好品は厳禁。86年の映画「恋する女たち」の喫煙シーンでニセのタバコを使ったとの逸話も。
モルモン教は中絶・避妊の禁止でも有名だが、そのせいか、斉藤は第2子出産のわずか5カ月後の一昨年5月、第3子を妊娠。舞台公演2本を降板し、関係者を慌てさせた。
この生活リズムだと、芸能界の現場から遠ざかるのは仕方ない気もするが、「ストイックで、生き方に一貫性がある。“デキちゃった婚”をした広末涼子のプッツン、無責任ぶりとは全然違う」とは芸能リポーター、梨元勝氏の評価だ。
今回のドラマで、斉藤は順調に6週分の撮影を既に終了。TBS宣伝部は「収録は平日。斉藤さんではなく、ライブツアー中の及川さんに合わせた結果」としている。
TBS系といえば、「ドラマ30」(月-金曜午後1時30分)で昨年、「スケバン刑事」の後輩、南野陽子が韓国人俳優、ヤン・ジヌと共演した不倫ドラマ「ヤ・ク・ソ・ク」(MBSなど制作)で久々に昼ドラに参入。
南野、斉藤の昼ドラでの起用について、前出の梨元氏は「スポンサーのウケがいいからでしょう。彼女たちのファンも今や企業の要職に就き始めている」と語る。
宮藤作品は、評価は高くても視聴率が期待ほど上がらない側面があるのも事実。初の昼ドラの成否については、梨元氏も「始まってみないとわからない」としている。
及川とのデュオ「やな家」で、宮藤作詞の主題歌「家庭内デート」で7年ぶりのシングルCDも来月7日に発表する斉藤。何であれ、彼女の「それから」は気になるところだ。
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