サッカーW杯ドイツ大会の日本-オーストラリア戦を現地で応援した人気バンド「オレンジレンジ」は12日、カイザースラウテルンのフリッツ・バルター・スタジアムからスポニチ本紙に観戦記を寄せた。「日本人として自信と誇りをもらえた。選手たちは夢にかける“夢中人”だ」と強調。製作中の新アルバムのどこかにジーコジャパンへのオマージュが込められることになる。この日はカイザースラウテルンの街がサッカー一色となった。
とにかく悔しい。結果は結果なのでゆっくり休んで、気持ちを切り替えて頑張ってほしい。あと2勝すればいいのだから…。もうこうなったら、ブラジルにも勝つしかない。
僕らが初めて訪れた海外がこのW杯だった。オーストラリアサポーターはにぎやかで、日本の応援にも迫力があり、素晴らしかった。
「夢中人」。ジーコジャパンの選手たちを一言で表現するなら、この3文字です。自分たちの夢に向かって無我夢中で戦う姿を決して忘れることはないでしょう。遠くから見ていてもはっきりとそれぞれの個性が出ていました。
今回、ドイツで見て感じたことは、今後の僕らの活動に必ず生かされると思います。例えば、いま製作中の新アルバム。どういう形で表現されるかは分からないけれど、受けた刺激は少なからず作品のどこかに出てくると思う。サッカーと音楽に共通する何らかの“熱”が意識しなくても出てくるはず。僕らはW杯の雰囲気に感動し、興奮しています。だからオーストラリア戦の悔しさも決して忘れない。
そして、このドイツという国。建物が素敵で、歩いている時の視界が広く、緑もいっぱいあって。何か街のあるべき姿を感じました。
また、豪州戦が行われたカイザースラウテルンには米軍基地がありました。驚きました。僕らが生まれ育った沖縄と同じです。暖かい気候、温かい人々、あふれる自然。湿度は違うけど、沖縄とどこか似ていて縁を感じました。この土地で吸った空気も今後の音楽活動に生かしていきたい。
クロアチア戦、ブラジル戦は日本で精いっぱい応援します。そして最後に、NHKのW杯中継テーマ曲「チャンピオーネ」を製作・歌唱できたことを誇りに思う。いつか孫に自慢できそうです。
日本代表には点を取ろうという意識を持って次につなげてほしいと思っています。
◆ORANGE RANGE(オレンジレンジ) ボーカルのHIROKI(22)、YAMATO(22)、RYO(20)、ギターのNAOTO(23)、ベースのYOH(22)からなる沖縄県出身の5人組。中学校の同級生らで結成。03年6月「キリキリマイ」でメジャーデビュー。「ミチシルベ~a road home~」で初のオリコン1位獲得。以降、シングルは9作連続1位を続けている。05年7月31日にドラムのKATCHAN(22)が脱退。
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