2006年の前半が過ぎ去り、その音楽シーンを振り返ってみると、男性アーティストが非常に元気がよいことがわかる。衝撃のデビューや異例のロングヒットなど、様々な話題を多くのアーティストが提供していたが、なんと上半期シングルチャートの上位のほとんどを男性アーティストが占めているのだ。TOP20までにランクする女性アーティストは、15位の絢香 ayaka「I believe」、18位の倖田來未「you」、19位の浜崎あゆみ「Startin' / Born To Be ...」の3組のみ。TOP10に限れば、すべて男性アーティストということになる。
一方、アルバムチャート上位を見ると、男性アーティストはTOP20中11作品10組(ここでいう「男性アーティスト」は男性ソロか男性がフロントマンとなっているグループ)と、ほぼ男女半数ずつとなり、「男性アーティスト優位」がシングル市場だけに限られた現象であることがわかる。
下のグラフはここ6年間の上半期チャートにおけるシングル、アルバムTOP20のうちの男性アーティストによる作品数の推移を示したものだ。アルバムチャートの場合、アーティスト名が“Various Artist"と表記されるコンピレーションが、例年1、2作は上位にランクするので、それを差し引いて考えても概ね男性アーティストが半数という状況が安定して続いている。一方、シングルチャートの場合は、今年に見られる「男性アーティスト優位」の傾向が03年から始まり、次第に強くなっているのがわかるだろう。
その要因の一つとして考えられるのは、ジャニーズ・アーティストのセールス上の強さがここに来てさらに高まっている点だ。01年の上半期シングルチャートTOP20内にランクしていたジャニーズ勢の作品は、5位だったKinKi Kids「ボクの背中には羽根がある」1作のみ。それが02年3作→03年3作→04年3作→05年4作と推移。そして今年は首位となっているKAT-TUN「Real Face」を含め全7作。TOP10内に限れば5作と、半数を占めており、まさにジャニーズ・アーティストが席巻している様がよくわかる。
2001~2006年の上半期チャートに占める 男性アーティスト数推移グラフ など、詳細はORICON STYLEで。
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