Def Techやレミオロメンらの新作が5月度のCD市場を賑わしているが、一方でクラシックやヒーリングなどの各種タイトルが隠れたヒット( 売れ筋作品ランキング )になっている。
クラシック作品に関しては昨年の『ベスト・クラシック100』の大ヒットを通じて、リスナーを広く再発掘することに成功した。さらに今年はモーツァルトの生誕250周年の記念年とあって、様々な企画アルバムも続々とリリ-スされており、また健康への効果も取り沙汰されることで、このところ売上を富に伸ばしているが、この5月度では売上に拍車がかかっているようだ。5月度の売上で週間アルバムランキングTOP300のランクインした作品数は33タイトルに及ぶ。ちなみに昨年の5月度ではわずか4タイトルと比べれば、如何に関心を集めているか判る。
このヒットの理由として考えられるのが、クラシック作品が一種のヒーリング的というか効能を求める捉え方をされ、関心を集めているのではないかということ。クラシックの売れ筋をみても「リフレッシュ」や「ゆったり」「おやすみ」などの副題が目に付く作品もい多い。
5月で思いつくのが、いわゆる“5月病"である。ただでさえストレスの多い時代で、さらには何とも気が重くなりがちなこの時期。そんな5月病やストレス対策として「聴く薬」として用いれられる機会も多いのではないだろうか。かつて、その手の定番だったのが、アルバム『イマージュ』シリーズなどの、そのものズバリの「ヒーリング」ジャンル作品であった。
そこから、さらに一歩踏み出して、リスナーそれぞれに適したヒーリング作品を求めだしたといえるのかもしれない。同時にいえることはストレスも多種多様になっているということでもあり、そう考えるだけで滅入ってきそうである。「聴く薬」、試してみる価値はありそうだ。
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