元格闘家で高田道場代表の高田延彦(44)が8月からNHK大河ドラマ「功名が辻」(日曜後8:00)にレギュラー出演することが3日、分かった。高田の連続ドラマ出演はこれが初めて。西田敏行(58)扮する徳川家康の家臣、本多忠勝を演じる。映画、単発ドラマとステップを踏み、「演じることに魅せられた」という高田が、戦国の男をどう演じるのか注目だ。
現役を退いて3年。リングで発揮されていたこの男の“闘争心”は、まだ消えてはいなかった。
高田が見つけた新たな戦いの場、それは、役者業。きっかけとなったのは、今年2月に出演した日本テレビ系単発ドラマ「戦国自衛隊・関ヶ原の戦い」、同18日公開の映画「シムソンズ」の2作品だった。
高田は「戦国-」で、自衛隊員と刺し違える戦国武将をその体格と迫力を生かし熱演。「シムソンズ」はガラリと印象を変え、喫茶店の無口なマスターを演じた。この時「格闘技とは全く違う緊張感があった。それが心地よくて、演じることに魅せられた」という。
初の連ドラかつ初出演の大河には、幼いころから家康に仕え、徳川幕府創業の功臣として井伊直政、酒井忠次らとともに「徳川四天王」と称された本多忠勝役に抜擢された。
NHKは高田の起用について、「57度の合戦に出陣し、一度も傷を受けなかったといわれる武勇優れた忠勝という男を演じてもらうには、やはり、文句なしに強い男であり、さわやかな男ぶりのある人に演じてほしかった」と説明。高田は「大河だから、というのではなく、演じることに関しては新弟子の状態。与えられたものをきっちりと演じるだけ」と真摯な態度で臨んでいる。
収録は5月31日にスタート。現場に立ち会ったスタッフは「一本木で剛直な語り口は、家康役の西田さんもたじろぐほどですよ」とその隠された才能に驚いている。大河“初陣”は、8月13日放送の第32回「家康の花嫁」になる。
今後は格闘技関連の仕事と両立しながら、俳優業に重きを置く方針で、サンケイスポーツの取材に「取り換えのきかない俳優になりたい」と“オンリーワン”宣言。高田の戦いは始まったばかりだ。
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