先月30日亡くなった映画監督、今村昌平さんの通夜が5日、東京都渋谷区の代々幡斎場で行われた。今村作品ゆかりの俳優、緒形拳さん、田中好子さん、坂本スミ子さんら約650人が参列。棺(ひつぎ)には今村監督愛用のスーツやたばこ、次回作として企画していた「新宿桜幻想」の台本などが入れられた。
葬儀委員長で今村監督の小学校時代からの友人でもある俳優、北村和夫さんが「演劇グループ『オスカー』で葉山の別荘に行った60年前がなつかしい。オスカーが原点だった」と追悼の言葉を述べ、師匠だった川島雄三監督の座右の銘「サヨナラだけが人生だ」の詩を引用し、別れを告げた。
参列した三國連太郎さんは「虚の中に実を見つける執念を感じた。一番尊敬できる仲間だった」と話した。葬儀は、6日午前10時から同斎場で行われる。【勝田友巳】
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