原田知世、本上まなみらが主演し、今年4月に亡くなった故・黒木和雄監督の遺作『紙屋悦子の青春』(8月12日(土)岩波ホールほか、全国順次ロードショー)の記者会見が7月12日(水)、都内で行われた。
今作は、岸田國士戯曲賞などを受賞した劇作家、松田正隆の作品を映画化。第2次世界大戦の終戦も近い昭和20年、鹿児島の田舎町を舞台に繰り広げれられた悲しく、切ないストーリーが展開されている。
ヒロインの紙屋悦子役を務める原田知世は「撮影を始める前は、皆でコーヒーを飲んで一息ついてから、撮影に挑んでました。(戦時中で)なかなか思っていることをストレートに伝えられないという複雑な部分がより伝わるよう、毎日全力で頑張りました」と挨拶。
また、悦子の兄の夫人役の本上まなみは「初日から、私をはじめ皆さん方言に苦労しまして…ちゃんとやっていけるのか不安でした。でも、監督をはじめ周りのスタッフの方々が温かく見守って頂き、助かりました」と語った。
そして、故・黒木監督と同郷、宮崎県出身の永瀬正敏は「(監督とは)雑談をよくしました。指導されたというよりも、包み込んでくれるような方でしたね」と、公開を一緒に迎えることが出来なかったことに、無念さをにじませながら、この映画の持つ“戦争を繰り返さない"というテーマが広く浸透することを切実に願っていた。
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