トリノ五輪フィギュアスケート金メダリストで、プロスケーターの荒川静香(24)が、テレビ朝日のドラマ「7人の女弁護士」(木曜後9・00)で女優デビューした。6月1日放送の第8話のゲストで、検事役。トップアスリートが本人役などではなく芝居をするのは異例で、クールビューティーな演技を見せる。
思わぬドラマ出演は「美しさ、存在感、強さをぜひドラマの中で表現してほしい」と同番組の横地郁英プロデューサーが、同局のスポーツ担当者などを介してオファー。荒川もプロ転向で「新しいことに挑戦したい」としており、両者の思いが合致した。
制作側は当初、ゲストで数シーンの出演なども考えていたが、荒川側からの好感触を得て「どうせやるなら、クールな美しさを引き出せるように検事役で」と判断。女優デビュー作にもかかわらず、第8話の鍵となる大役を用意した。
荒川が演じるのは、主演の釈由美子(27)演じる弁護士・藤堂真紀の学生時代の友人、島崎弥生。かつての友人が事件を通して、弁護士と検事として対決する。
緊迫した法廷シーンのやりとりや表情だけでの芝居など、本職の女優と同じレベルの演技が要求された。スケートリンクの上でなくても、表現力は高かったようで、撮影に立ち会った関係者によると「セリフも完ぺきでNGもない。やはり集中力が違いますね。堂々たる演技でした」と周囲を驚かせるほどの演技を見せた。釈も「こちらが負けてしまいそう」と、その迫力に感心していたという。
また、役柄の設定ではスケートが趣味。わざと素人に見えるよう“下手に滑る”演技も披露した。
荒川は「ちょっと出て、友達に自慢しようと思っていたのですが、役があってセリフもいただけて本当にビックリ。逆に友達には言えなくなってしまいました。演技のプロから学んだもの、経験を今後のスケートに生かしていきたい」と語っている。
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