未成年女性とのみだらな行為、飲酒行為を理由にお笑いコンビ「極楽とんぼ」の山本圭一(38)を解雇した吉本興業は19日、緊急会見を行い、山本が一切の芸能活動を中止すると発表した。関係者は「廃業」と表現しており、事実上の引退となる。なお「極楽とんぼ」というグループも廃止し、相方の加藤浩次(37)はソロでタレント活動を継続する。加藤はこの日、日本テレビ系のレギュラー番組「スッキリ!!」で号泣しながら謝罪した。
東京・神田神保町の吉本興業東京本社で行われた会見には、役員の水上晴司営業統括本部長(52)と竹中功広報センター長(47)が出席した。
被害者や関係者らに謝罪した後「本日をもってすべての芸能活動を中止することと致します。関係各位には心よりおわび申し上げます。本当に申し訳ございません」という山本のコメントを読み上げた。会見では「廃業」という表現も出ており、今後は芸能界から引退するとみられる。
「極楽とんぼ」というコンビについては、「コンビ活動は一切する予定はない」と解散を決定。加藤については「事件に全く関係がないので、これまで通りの活動をお願いしたい」とした。さらに会見中、萩本欽一監督が茨城ゴールデンゴールズ(GG)の解散を発表したことを伝えられると、両氏とも絶句。事の重大さからか言葉も出なかった。
吉本では事件の報告を受けた直後の18日に大阪本社で緊急の役員会を開き、契約の解除を決定した。同日夕には山本を東京本社に呼び出し、解雇を言い渡した。山本は飲酒、淫行などを素直に認めたが「精神的にも参っていて多くは語れない状況だった」(竹中氏)。その後、加藤も呼び出し、事情を説明したが「解雇はきついんじゃないか」と話していたという。山本と加藤は事件以来、まだ直接会っていないという。
吉本によると、山本はオフを利用してGGの試合に出場するため16日から函館入り。GGの2選手と友人1人の計4人で食事する予定だったが、地元の花火大会に来ていた未成年女性4人を食事に誘い、女性が全員18歳と言っていたにもかかわらず飲酒させた。さらに山本は女性の1人を宿泊先のホテルに誘い、部屋でみだらな行為をした。女性は函館西警察署に暴行容疑の被害届を提出しているが、吉本側は「詳細については捜査中なのでお答えできない」。山本は17日に同署の取り調べを受けた後、帰京し、現在は都内に1人でいるが、今後も同署で取り調べを受ける予定という。
同社では約2年前にコンプライアンス委員会を設けていたが「起きてはいけないことが起きてしまった」。18日夜には緊急にマネジャーを集め、タレントの教育を強く指示したという。
◆山本 圭一(やまもと・けいいち)本名同じ。1968年2月23日、東京都生まれ、広島県広島市育ち。89年に佐藤B作主催の劇団で同期だった加藤浩次と出会い吉本興業入り、極楽とんぼを結成。02年11月に東京・町田市の桜美林大学学園祭で下半身を露出し公然わいせつ容疑で書類送検される。03年6月には写真週刊誌で、キャバクラで知り合った女性に中絶を強要していたことも発覚。06年6月、芸名を「圭壱」から本名の「圭一」に改名。血液型O。
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