27年ぶりに復刊されたフォーク歌手、松山千春(50)の自伝「足寄より」(扶桑社、2000円)が18日までに5万部を突破。隠れた“ベストセラー”になっている。
「足寄より」は、千春がデビューから2年後の昭和54年に刊行。当時23歳の千春が自身の生い立ちや人生観などを書いたもので、発刊から2年で70万部が売れた。
ファンからはデビュー20周年、25周年という節目ごとに復刊を望む声が殺到。30周年を迎えた今年も要望が高かったことから、千春が復刊を決断した。自ら加筆するなど約1年をかけてリニューアルし、5月31日に発売された。初版2万部は予約で完売、現在も増刷が続いており、それでも商品が追いつかない状態だという。
音楽評論家の富澤一誠氏は「今でこそミュージシャンの自伝は数多く出版されているが、本格的に生き様を書き込んだものは『足寄より』と、矢沢永吉の『成り上がり』が双璧。『足寄より』は社会現象になりましたし、普遍的な要素が含まれているんでしょう」と人気の理由を分析している。
千春は現在、30周年ツアー中。8月13日の北海道・岩見沢公演でファイナルを迎える。
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