人気漫画家・吉田秋生さんの代表作の1つ「吉祥天女」が、主演・鈴木杏(19)、共演・本仮屋ユイカ(18)のコンビで映画化されることが18日、分かった。天女の血を引くという美少女(鈴木)と同級生(本仮屋)の友情を軸に天女伝説にまつわる不思議な出来事が描かれる。鈴木と本仮屋は実際にもこの春大学に進学したばかりの同学年で、今回が初共演となる。
大学生になったばかりの鈴木と本仮屋の同級生コンビが、人気漫画の映画版で初共演する。
「吉祥天女」は、「BANANAFISH」などで知られる吉田さんが1984年に小学館漫画賞を受賞した代表作の1つ。これまで多くの映像化の依頼を断ってきたが、今回の映画化にようやく吉田さんが許諾した。
鈴木が演じるのは、天女の子孫で、幼いころに追い出された旧家に久々に戻ってきたなぞの美少女・叶小夜子。本仮屋は高校の同級生の浅井由以子を演じる。原作では小夜子をとりまく男たちの悲劇が描かれるが、映画では小夜子と由以子の友情を軸に物語は展開する。
金沢などで行われた撮影はこのほど終了。大学は異なるが同級生の2人は、メールを交換しあうなど、初共演とは思えない仲良しぶり。鈴木は「同級生の安心感があるが、思いもよらぬリアクションが返ってきて、すごい女優さんだなと感じる」。しかし今までにない役柄に「孤独に引きずられそうになるので周囲に助けてもらっている」と苦労しているようだ。
一方、子供のころから鈴木にあこがれてきた本仮屋は「決まった時は同じ絵の中に入れると思うとうれしくて眠れなかった」と、実際に現場で共演してみて人柄にも心打たれた様子。「許容範囲が広いのに驚いた。次の作品から女優としての意識が変わりそう」とさらに興奮は高まっている。
メガホンは「ラヴァーズ・キス」「富江」の及川中監督。共演は勝地涼、深水元基、津田寛治、江波杏子ら。公開は来春に予定されている。
◆鈴木 杏(すずき・あん)1987年4月27日、東京都生まれ。19歳。ドラマ「金田一少年の事件簿」「青い鳥」などで天才子役として注目を集め、CMやドラマで活躍。映画は97年の「心霊2」でデビューし、「リターナー」「花とアリス」などに出演した。堀越高校卒業後、今年4月に和光大学人間関係学部に入学した。血液型B。
◆本仮屋 ユイカ(もとかりや・ゆいか)1987年9月8日、東京都生まれ。18歳。児童劇団を経て、99年にNHK教育「わくわくサイエンス」からテレビに本格出演。ドラマ「3年B組金八先生」の後、05年3月~10月のNHK朝の連続ドラマ「ファイト」のヒロインを演じた。映画は今回が4作目。血液型A。
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