スタジオジブリの最新作アニメ映画「ゲド戦記」(宮崎吾朗監督)が29日、封切られた。全国435スクリーンで満員スタートに、配給の東宝は「興収100億円突破は確実」と夏休み映画NO1ヒットを早々と宣言。東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズでは、舞台あいさつが行われ、V6・岡田准一(25)、手嶌葵(19)、宮崎吾朗監督(39)が出席、ベネチア国際映画祭の特別招待作品に選ばれたことを報告した。
初々しさの残る“船出”になった。主人公・アレンの声優を担当した岡田准一、主題歌・挿入歌とともにヒロイン・テルー役の手嶌葵、新人監督・宮崎吾朗監督がそろった公開初日舞台あいさつは、ほほ笑ましいものだった。
まず、岡田が「“撮影”は3日間で終わってしまった」と“告白”すると、吾朗監督から「アフレコだよ」の突っ込みが。今回の作品がデビューとなる新人・手嶌葵も「とてもドキドキしています。ここまで緊張したこと? ないです」と言葉少な。すると吾朗監督も狙ったのか、「監督を演じさせていただきました宮崎吾朗です」とあいさつした。岡田も「(手嶌と)シャイな2人でやっていこうと思います」と笑いを誘った。
だが、作品は“新人離れ”している。全国435スクリーンで、満員スタート。11時の段階ではジョニー・デップ主演の「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズチェスト」を上回るロケットスタート。過去のジブリ作品と比較して配給・東宝は「現況100億円突破は確実。ファミリーからシルバー層まで幅広い客層を動員しており、上方修正の可能性も」と強気のコメントが飛び出した。
ベネチア国際映画祭への特別招待作品も決定。吾朗監督は「ベネチアの方はいつ見たんだろう。ハヤオと間違えたのかな。ボクが行って『お前誰だ』と言われたらどうしよう」と自虐的に話すが、鈴木敏夫プロデューサーによると、当初はコンペ部門の出品を要請されたという。
映画祭開催前に自国以外(韓国)での公開がすでに決まっており、規約違反になるために断念。それでも同映画祭のプロデューサーのマルコ・ミューラー氏からは「ゴロウのデビューはベネチアで。お父さんの作品は神様がいっぱいいるけれど、ゴロウの作品は1人しかいない」と絶賛されたという。
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