女優の寺島しのぶ(33)が、映画「アキハバラ@DEEP」(監督源孝志)で、本格アクションに初挑戦する。元警察官でIT企業の社長秘書、しかもブラジリアン柔術の使い手という異色の役どころ。クライマックスではヒロインの山田優(21)とガチンコで勝負。寺島は「かなり気合入ってます」と対決を心待ちにしている。
03年「赤目四十八瀧心中未遂」で、毎日映画コンクール女優主演賞など映画賞を総なめ。渡辺淳一氏(72)の愛欲小説を映画化する今冬公開予定の「愛の流刑地」ではヒロインを務めるなど“艶技派”としてならす寺島が、格闘アクションで新境地を開く。
ネットで知り合った5人の電脳集団が、革新的な検索エンジンを開発し、巨大IT企業との対決を通して結束を深めていく姿を描く作品。寺島はIT企業の社長(佐々木蔵之介)の秘書役。元警察官で、社長のSPも兼務している。
「東京タワー」(05年)に出演した際、「今度はアクションものだね」と話した源監督が公約を果たした形。「高校の時から女子プロレスラーにあこがれ、あらゆる格闘技が好きな私がリングに立てるなんて…。とてもうれしく思ってます」と乗り気だ。
約1週間、俳優でアクション監督の坂口拓(31)の下で集中的にトレーニング。タックルやパンチから寝技に持ち込む一連の動き、スパーリングまで、柔術の基礎を叩き込まれた。
坂口は「筋がいいし、スタッフに関節技をかけて一本取ったこともあった。とても強い」と太鼓判を押す。
電脳集団の1人、山田との対決はストーリーのカギを握る重要なポイントで、決戦(撮影)のゴングは今月末の予定。その際に披露されるコスチュームも注目を集めそうで、寺島は「かなり気合入ってます」とテンションを上げている。
公開は9月2日。
◆寺島しのぶ(てらじま・しのぶ)本名寺島忍。1972年(昭47)12月28日生まれ、京都市出身。父は歌舞伎の尾上菊五郎、母は女優の富司純子。青山学院大学在学中から舞台、ドラマを中心に活躍。92年に文学座に入団し96年退団。現在、NHK朝のテレビ小説「純情きらり」に出演中。
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