社会人野球のクラブチーム「茨城ゴールデンゴールズ」の解散を表明したばかりの萩本欽一監督(65)が20日、球団続行の可能性を示唆した。北海道遠征中に所属選手の元お笑いタレント、山本圭一(38)が不祥事を起こした責任を取り19日に解散宣言を行ったが、一夜明けて人気司会者、みのもんた(61)らから「やめるな」コールが続出。ファンの署名運動も受け、欽ちゃんは「元気が出てきた。もう1度何か考えなきゃ」と前向きに動き始めた。
涙の解散表明=写真左=が呼んだ反響に、一番驚いたのは欽ちゃん自身だったのかもしれない。
東京・中央区の球団事務局には問い合わせや激励の電話、メール、ファクスが1000件以上殺到。岡本尚博球団代表(40)によると「ほぼ100%が解散の撤回を求めていた」という。
また、前日の会見で萩本監督が「茨城の人よ、(解散を)やめてくれと心の中では叫んでいる」とこぼしたのを受け、茨城・つくば市などでも署名運動が始まった。
こうした動きに萩本監督は、この日朝7時48分、TBS系情報番組「みのもんたの朝ズバッ!」(月~金曜前5:30)に電話で生出演。解散宣言について、「たくさんのカメラの前で、とりあえず気持ち良くごめんしようと思って。で、『とりあえずごめんなさい』というのが『やめます』になっちゃった」と、本意ではなかったと釈明した。
さらに司会者の“生電話の達人”みのもんたから「解散は一つの方法ではあるけれど、欽ちゃんの思いに賛同した皆のことを考えて、もう一度、欽ちゃんの考えを出してください」と再考を求められると、萩本監督は「そうだよね。一番大事なこと、かわいい選手を忘れていた。そこを考えなきゃね」と、宣言を履行すれば行き場を失う選手を思い出したのか、球団続行を示唆した。
また、騒動の元凶となった山本圭一にも「何年かして一緒に戻して、もう1回、始めりゃいい。さっぱり謝って、山本も一緒にどっかで許してもらえたらと思って」と多大な温情を示し、約10分間の出演の最後を「ゴールデンゴールズの選手、やめるんじゃないぞ!」という呼びかけで締めた。
監督の前向きな発言に、選手たちにも希望が戻った。この日の全体練習中に、「22日の試合以降は白紙。責任は重く、甘い処分はできない」と事情説明した岡本代表に対し、選手たちは「監督にもう一度チャンスを与えてもらって、今度は『笑顔の会見』をさせてあげたい」と、8月の全日本クラブ選手権への出場を求めた。
女子選手の片岡安祐美(19)も「困っていてもどうしようもない。続けられない状況かもしれないけど、私たちは野球をやるだけ。続けながら監督の報告を待つだけです」とキッパリ。こうした選手たちの、そしてファンの熱い思いに、萩本監督の気持ちも動き始めている。
PR