11歳の女優・福田麻由子が初めての舞台で主役を務める。若者に人気の劇団「演劇集団キャラメルボックス」の公演「雨と夢のあとに」(7月20日~8月31日、サンシャイン劇場ほか)に客員として招かれたもので「すごく緊張していますが、やるからには最後まで一生懸命やりたい」と意気込んでいる。
福田は6日に行われた都内での製作発表で「舞台って、セリフも大きい声だし、不自然なものと思っていたけど、そんなことなかった」と、キャラメルボックスの舞台について子供らしい感想で笑わせた。
ドラマ「女王の教室」などの天才的な演技で注目を集めている小学6年生。表現力は大人顔負けで、映画、ドラマと大作出演が続いている。
客席の目に直接触れ、ごまかしのきかない舞台は大人の女優でも相当な演技力が必要。過去にはミュージカル「ピーターパン」で13歳の笹本玲奈が主演を務めたり、「アニー」が子役のダブルキャストで上演されるなどの例はあるが、本格的舞台で11歳の女優が主演するのは極めて異例だ。
「雨と夢のあとに」は柳美里さんの原作で、昨年4月にテレビ朝日で連続ドラマ化。主人公の少女・雨と父親とのファンタジーで、ドラマで演出・脚本を務めたキャラメルボックスの成井豊氏が、同劇団での舞台化を熱望して実現した。
成井氏は福田の起用について「一目ぼれです。これだけ情熱のある子なら乗り越えられる」と説明。さらに「小さな肉体が表現している人生はものすごい。加えて頭の回転がよく読解力がある。“この子はできる子だ”と確信している」と絶賛した。
夏休みをフルに使っての東京・大阪43公演。1日2公演もあり、体力面でも過酷になるが、小さな大女優は「今から腹筋、腕立て伏せをしています」と目を輝かせた。
◆福田 麻由子(ふくだ・まゆこ)1994年(平6)8月4日、東京都生まれの11歳。4歳で劇団に入り、芸能活動をはじめる。出演作に「白夜行」「ちびまる子ちゃん」。現在はドラマ「てるてるあした」(テレ朝、金曜後11・15)に出演。7月15日公開の映画「日本沈没」にも主要キャストとして出演。1メートル48。血液型B。
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