男性デュオのコブクロとシンガー・ソングライターの絢香(18)が、たった5分間のステージのためだけに楽曲を共同製作した。21日、都内で開催されたワーナーミュージックのコンベンションで披露したもの。最初で最後の機会で、今後発売はしない方針。人気アーティスト同士の共作だけに発売を求める声も多くあがりそうだ。
コブクロの小渕健太郎(29)が絢香をステージに呼び「3人で1曲作ってきた。初披露です」とあいさつ。「この曲はレコーディングするのか、しないのか分かりませんが…」と続けた。
コブクロと絢香が1フレーズずつ競い合うように歌い、サビで3人の歌声を重ねた。ミディアムテンポのR&B調の楽曲でタイトルは「WINDING ROAD」。「曲がりくねった道の先に 待っている幾つもの小さな光」など“あすへの希望”をテーマに、3人で作詞・作曲した。
先月下旬に音楽番組の収録で共演。コブクロの大ファンだった絢香が「次のライブ(同コンベンション)で一緒に歌いたい」と懇願したところ、コブクロが「どうせやるなら歌を作ろう」と提案したことが楽曲製作のきっかけとなった。メールで歌詞の交換をしつつ、1日スタジオにこもり12時間で完成させた。
コブクロは大阪・堺の路上で出会い、小渕が99年に脱サラ、メジャーデビューに向けて何度も路上ライブを重ねてきた。一方、絢香も大阪から単身で上京して活動中。ともに不安と希望に満ちあふれた日々を送る共通した思いを歌に託した。
コブクロは「夢と現実のはざまを模索しながら歩く人間の姿を、前向きに歌いあげた」。絢香も「立ち止まってはまた進む、自分たちに向けての曲でもある」と話した。
楽曲の共作は珍しくないが、CD、配信などで発表しないのは異例。この日、聴衆3000人は総立ちで拍手を送っており、今後発売を望む声がわき起こりそうだ。
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