タレント、島田洋七(56)が少年期の思い出を綴った自伝本「佐賀のがばいばあちゃん」(徳間書店)が、フジテレビでドラマ化されることになった。平成5年発売の同著は現在、180万部突破のミリオンセラーを記録、映画も大ヒット公開中という超話題作だ。主人公のがばい(すごい)ばあちゃんは女優、泉ピン子(58)が演じる。来年1月放送。
「がばい」とは佐賀の方言で「すごい」の意味。今、180万部超えという“がばい”ブームになっている原作は、戦後間もなく、広島から佐賀の田舎に預けられた小学1年生の徳永昭広(島田の本名)と祖母の徳永サノ(平成2年、91歳で逝去)の貧しくも笑いの絶えない8年間の生活を綴った作品。
この本の主人公・サノばあちゃんは、文字通りのがばいキャラクター。川で上流から流れてくる野菜を拾ったり、腰に磁石をつけて鉄くずや釘を拾う。同級生に貧乏といじめられる昭広を「うちは先祖代々貧乏やから。ばあちゃんで8代目、お前継ぐか?」と慰める…こんなエピソードが満載なのだ。
同局の志牟田徹プロデューサーは「格差社会という言葉が広がり、信じられないような事件が起こっている昨今、私たちは将来に対する不安感でいっぱいなのではないか。私たちに必要なもの、それはお金でも、ましてや見栄でもない。それが何かを、サノばあちゃんが笑いと涙とともに教えてくれる」と語る。
“ヒロイン”のばあちゃん役には、同氏が「闊達で明るくたくましく、一見厳しそうに見えるが、温かく心の底から優しさが溢れそうな人。原作を最初に読んで、まさにピンと来た!」とピン子に決定。ピン子は「すごい人ってたくさんいるけど、このばあちゃんは本当にすごい! この役のお話をいただいた時、やってみたいというよりやってやろうと思いました」とやる気をみなぎらせている。
また、原作の島田は「見終わってこんなに勇気がわくドラマはないと思いますので、ぜひ3世代で見てください」とするメッセージを寄せた。
ドラマは昭広が中学を卒業し、野球推薦で広島の高校に進学するため佐賀を去るまでの2人の暮らしを描く。来月上旬から佐賀・武雄市を中心に、県内各所で撮影される。
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