舞台やテレビで活躍中の若手芸人が、詳細も知らされずに連行された場所はレコーディングスタジオ。しかもそこにはTKが。こうして始まるTKプロジェクト『ガチコラ』。音楽プロデューサー小室哲哉氏と吉本興業所属の若手芸人たちによる異業種コラボレーションだ。その7月5日発売のDVDは音楽部門初登場12位を記録。このプロジェクトの成功を物語っているといえるだろう( 小室氏インタビューはこちら )。
小室氏は、芸人のプロデュースについて「今の若手芸人さんたちは21世紀版シンガー・ソングライターです。日常を自分の言葉で、自分の声で、自分のリズムで表現しているわけだから。それは吉田拓郎さんや南こうせつさんたちに始まり、連綿と受け継がれてきたスタイルなんです。でも、芸人さんたちにはサウンドやメロディがなかったので、僕が提供したということ。だから、一口にプロデュースと言っても、一般的な歌手のそれとは、似て非なるものなんです」。
そして一方、今の若手芸人たちを優秀なマーケッターと語る。
「彼ら自身は、市場動向調査や商品企画なんてことを全然意識していないと思いますが、知らず知らずにそうした才能や感覚、技術が身についているのは確実でしょう。今の若手芸人さんたちの最大の武器は、常に一般大衆ウォッチャーであり、すぐれた日常観察者であること。その観察眼の鋭さはシンガー・ソングライターでもそうそう太刀打ちできません」
誰もが見落としているけど、誰もが頷ける現象をいかに拾い集めるか、それを笑いのネタにする彼ら。「もしかしたら、“芸人"という職種名はもはや適切ではなく、新たなネーミングが必要かもしれません」(小室氏)
この先、企業が商品開発の専属契約を結んでいくことも十分考えられる!?
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