女優の多岐川裕美(55)の一人娘・多岐川華子(17)が、映画初出演で初主演に挑戦することが30日、分かった。映画「旅の贈りもの 0:00発」(10月7日公開、原田昌樹監督)で、櫻井淳子(32)とダブル主演を務める。抜てきに多岐川は「今までは何となく女優さんになりたいと思ってたけど、やってみて本格的に女優さんになるぞと思った」。母・裕美は「これからもいろいろな役に挑戦してほしい」と、娘の“旅立ち”にエールを送った。
実力派女優を母に持つ期待の2世が、いきなり主演という大役で“銀幕デビュー”を果たす。同じく映画初主演の櫻井淳子とダブル主演を務める多岐川の役どころは、両親とコミュニケーションが取れず、学校に行っても友人もつくれないという悩みを持つ自殺願望の強い女子高生。
多岐川は、他にも映画「I am 日本人」(8月5日公開)に出演しているが、撮影は「旅の-」が昨年9月からと早く、事実上の映画デビュー作になる。
多岐川自身、抜てきには驚きを隠せなかったようで「撮影に行く直前までは不安で仕方なかった」と、素直な気持ちを話した。母・裕美は、娘からの報告を前にデビューの話は知っていたというが、「あえてアドバイスはしませんでした」と厳しい姿勢を見せた。それでも「自分の昔を思い出し、実は心配でした」。親子で心配は絶えなかった様子。
母親の映画デビューも主演(「聖獣学園」、74年)。母娘で華々しいデビューを飾ることになった。大女優の母については「自分とは別物。(母親のことは)あまり意識はしないし、演技もあまり見ない」と、キッパリと話した。
つい先日、完成した作品に目を通したばかりの多岐川は「見るまで分からなかったけど、他の人の演技がすごいと思った。自分は何でこうしなかったのかと思うところばかり」と反省しきり。だが、大役を務め終え「今までは何となく女優になりたいと思ってたけど、やってみて本格的に女優さんになるぞと思った」と、女優業の奥深さに気付いたようだ。
あとは10月の公開を待つばかり。「おばあちゃんになっても絶対忘れないし、この映画をやらせてもらえなかったら頑張ることもしなかったと思う」。期待の2世は、大女優を目指し、大きな一歩目を踏み出す。
◆多岐川 華子(たきがわ・はなこ)1988年9月16日、神奈川・川崎市生まれ。17歳。父は元俳優で、現在は芸能事務所社長の阿知波信介氏。母は女優・多岐川裕美。中学校では体操部に所属。現在、ダイニチ工業「ブルーヒーター」など4本のCMに出演中。161センチ、43キロ。血液型A。
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