俳優の森山未來(21)が、TBS系スペシャルドラマ「僕たちの戦争」(今秋放送)で主演を務めることが27日、分かった。ドラマは03年放送の「さとうきび畑の唄」、05年放送の「広島・昭和20年8月6日」に続く戦争をテーマにした大型企画の第3弾。荻原浩さんの小説が原作で、森山は現代と過去、それぞれの時代に生きるふたりの若者を1人2役で演じる。
映画「世界の中心で、愛をさけぶ」やドラマ「危険なアネキ」で好演も記憶に新しい森山が、戦争がテーマのヒューマンドラマに挑むことになった。
「僕たちの戦争」は、渡辺謙主演で映画化され、ヒット中の「明日の記憶」の原作者でもある荻原浩さんの同名小説が原作。荻原さんが「戦争のことを書こう。2001年の9・11の日に、それだけを決めて書き始めた小説です」という作品だ。
森山が演じるのは現代に生きる青年・尾島健太と、健太とは同年代で、戦時中の1944年に生き飛行兵として訓練に励む石庭吾一の2役。大荒れの海でサーフィンをしていた健太が波にのまれる。一方、訓練機を操縦中の吾一も意識が遠のいていき、双方が目を覚ましたときにはお互いがタイムスリップして入れ替わってしまっていた…というストーリーだ。
現代と過去で健太と吾一の運命を決定づける、2人のヒロインも登場。健太の恋人・ミナミ役は上野樹里(20)、戦時中にタイムスリップした健太を介抱する文子役は内山理名(24)が演じる。戦争を前に生きる人々に接し、海の特攻隊と言われる「回天」の乗組員として訓練を受ける健太と、守ろうとした日本の変ぼうぶりに驚く吾一。女性たちとのかかわりや2人の行方を描き、戦争について深く考えさせられる内容となる。八木康夫プロデューサーは「若い世代に人気があり、しっかりとメッセージを伝えられる方」とキャスティングの理由を語っている。
森山は、時代を超えての2役に「役者として魅力的」と意欲満々。戦争というテーマには「戦争の是非よりも、自分たちが生きている今も(戦争中の精神に巻きこまれる)健太と同じ気持ちになってしまう危機感などを認識してもらえたら」と語っている。
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