狂言師、和泉元彌(32)らの公演など和泉流狂言に関する事業の運営会社「和泉宗家」(東京・板橋区)が東京国税局の税務調査を受け、16年3月期までの5年間で約1億5000万円の所得隠しを指摘されたことが27日、分かった。
経理上のミスなどを含めた申告漏れの総額は2億円以上で、追徴税額は重加算税などを含め1億円を超すという。同社は課税処分を不服として異議申し立てをしているとみられる。
関係者によると、和泉宗家は狂言の公演料やテレビ出演料などを受け取る際、正規とは異なる簿外口座を振込先に指定するなどし、収入の一部を除外して申告していたとされる。
信用調査会社によると、同社は昭和61年に和泉流十九世宗家で元彌の父、和泉元秀さんが設立。元彌の母、節子さんが代表取締役。姉の三宅藤九郎とともに元彌自身も取締役を務めており、もう1人の姉、淳子が監査役を務めている。
節子さんはこの日朝、フジテレビ系「とくダネ!」の芸能リポーター、前田忠明さんの電話取材に応対し、今回の報道に対し「隠し口座を持っているというようなことはありません」と簿外口座について否定。さらに、「きちんと真摯に国税局に話をしており、すべて終わったところでコメントを出します」と話していたという。
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