ナイトメア、ムック、ガゼット、シドなど、武道館クラスのホールを満杯にするようなバンドが続々と現われ、ヒットチャートの上位を賑わすようになったビジュアル系アーティスト。全国各地のライブハウスで活躍する魅力あるバンドの中でも、特に今後の活動が期待されているバンドを紹介したい。
まず、TVアニメ『吟遊黙示録マイネリーベ』の主題歌でも一躍注目を集めたアリス九號.。ボーカル・将をはじめとする、その粒ぞろいの端正なルックスは、ビジュアル系ファン以外の女の子にも大いに注目されそうだ。さらに最近ではキャッチーなメロディーが印象的なポップチューンも繰り出すなど、その楽曲の幅を広げている。
ディスコなどのダンスビートを取り入れた、明るく楽しいライブを展開しているのはアンティック-珈琲店-。恋愛や友情などをテーマにした共感しやすい歌詞とポップなサウンド、そしてそのキュートなルックスで、特に女子中高生を中心としたカフェっ仔(彼らのファンの愛称)を全国に急増させている。
"メルヘンロック"をコンセプトに、5年近くに亘って堅実な活動を続け、可愛らしさと同時にカッコよさも兼ね備え、且つ幅広い音楽性でもって、多くのファンを獲得したKra。この秋にはメジャーデビューを果たし、さらには12月には渋谷公会堂でのライブも控えるなど、その期待度はひと際高い。
ボーカル・ジュイの圧倒的な歌唱力を武器に、ハードでアグレッシブなサウンドの中にも美しい歌を聴かせるヴィドール。ロリータ少女さながらのベース・ラメをはじめ、派手なメイクに黒を基調とした衣装で、正統派とでも呼びたい旧来のビジュアル系の流れを組んでいると言えるだろう。
そんなヴィドールとは対照的に、カラフルな可愛らしいルックスをした、新しいタイプのビジュアル系の筆頭とも言えるのがアヤビエ。目まぐるしい展開の楽曲と、凝ったステージングを武器に、一気にシーンに躍り出て来た彼らは、さらにこの夏、海外でのライブも含む、ワールドツアーを敢行する。
このアヤビエのように、たくさんのビジュアル系バンドが既にヨーロッパやアメリカでのライブを成功に収めている。ビジュアル系は、アニメやゲーム同様、日本のサブカルチャーの1ジャンルとして世界的にも注目され、よりグローバルな広がりを見せているのだ。
国内でも、一斉を風靡したSHAZNAが活動を再開したり、ロンドンブーツの淳がボーカルを務め、jealkbなるビジュアル系バンドを結成するなど話題は尽きることなく、さらにこのシーンから目が離せなくなりそうだ。(文:村山幸)
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