篠原涼子、栗山千明、伊東美咲、蛯原友里が出演し、大人気を博していた資生堂『マキアージュ』のCM。そのCM音楽をプロデュースしたのが、SMAPのライブツアーのオープニングテーマ曲なども手がけてきた山田勝也氏だ。CMの世界では常に第一線を歩んできた氏が、『マキアージュ』のCMソングで始めて本格的にCD制作に関わり、新人アーティスト山田タマルをメジャーシーンへと送り出した。その背景にあるストーリーとは!?
この4月5日に「My Brand New Eden」でデビューを飾った山田タマル。この『マキアージュ』CM曲は、鮮烈な印象を放ち話題を巻き起こしていたが、山田氏はちょうど1年前頃にこのCMの話を受けていたという。「新たなブランドのテーマ曲になるものを作りたいというオファーでした。しかも、今まで資生堂が作ってきた流れを、ある意味こわした形のものを作りたいということで出来上がったのが、この曲なんです」。
これまでに確立してきたブランド・イメージをどう変えるかというのは、非常に難しい問題だ。そんななか、いわゆるCMの概念に捉われた楽曲にしたくなかったという氏は、インストゥルメンタルから歌が続いていくという構造を描き出していく。その結果、通常の曲と比べてかなり長いイントロがあり、そこにスムーズにボーカルがのるような曲となった。
そして、CD化の話が持ち上がった所から、歌手選びがスタート。曲のイメージに見合った人であると同時に、アーティストとしても充分な実力を持っている人を探し求めていたところ、山田タマルのライブに出会う。そこでの彼女のクセのないナチュラルな雰囲気、アーティスト性と人間性が全面に出ているところに惹かれて即決したという。
もともとのCM立ち上げの時に決めていたテーマは“風"。「楽曲のなかに風が吹いているような曲」を考え、曲中に口笛を入れました。それも作曲家が実際に吹いているだが「プロの完璧な音ではなく、素朴でナチュラルなところが曲調とあってよかったと思います」。
CMの人気とともに同曲も4/17付オリコンチャートで初登場15位とヒットをみせた。新しいアーティストの発掘やCD制作にも意欲的に取り組んでいる山田勝也氏、そして華々しいデビューを飾った山田タマルの今後の活躍が楽しみなところだ。
CM音楽制作に関する山田勝也氏 インタビュー はORICON STYLEで。
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