俳優・渡辺謙(46)の初主演映画「明日の記憶」のロングラン上映が決定したことが14日、分かった。5月13日に全国267館で公開されて以来、1か月間で155万人を動員。客足はますます伸びており、261館での公開延長が決定した。エグゼクティブ・プロデューサーを兼任し、自ら企画したPR活動を展開してきた渡辺も「予測をはるかに超えた。実りの大きい仕事をしたんだなと実感している」と大喜びだ。
渡辺謙の勢いが止まらない。若年性アルツハイマーと闘うサラリーマンと妻の愛情を描く感動作、「明日の記憶」が予想を超えるヒットを記録。急きょ、ロングランが決定した。5月13日に全国267館で公開され、中高年層を中心に動員。テーマがテーマだけに派手さはないが、じわじわと人気を集めていった。
通常の作品は公開から約1か月が経過すると、公開館数は半分近くに減る。ヒットしなかった作品に至っては終了となるデッドライン。しかし「明日の記憶」は、公開時とほとんど同じ261館で上映されることになった。配給の東映も「極めて異例」と驚いている。
演じるだけでなく、宣伝の陣頭指揮も執ってきた渡辺にとっては、喜びもひとしおだ。2日に1回は細かいデータを送ってもらいチェックした。「一番気にしていたのは動員数。どれだけ多くの人に見てもらえたかが大事だった」。結果は予想を上回るハイペース。「僕たちがやってきたことが、ちゃんと数字として表れた。実りの大きい仕事をしたんだなと実感している」と笑顔を見せた。
作品に携わった約1年半は充実していた様子。「非常にプラスになった。映画へのかかわり方を勉強した。愛情込めてかかわっていく以外に、方法はないんですよ」と振り返った。現在、米国をはじめ欧州、アジア各国からオファーが殺到中。韓国では7社による争奪戦が繰り広げられている。公開が決まれば、渡辺はどこへでも飛んで行くつもりだ。
公開後は酷使した体をリフレッシュし、次回作への構想も練っている。「同じことをなぞるのは嫌。エグゼクティブ・プロデューサーというやり方にこだわるのではなく、気持ちをまっさらにしてやっていきたい」。その目はまた新たな道を見据えていた。
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