先月12日に酒気帯び運転と信号無視で検挙され、自主謹慎中の歌舞伎俳優、中村獅童(33)が新橋演舞場10月公演「獅童流『森の石松』」(2-26日)で仕事復帰することが10日、分かった。同公演の概要は今年4月に発表されていたが、この日、演舞場が「予定通り公演いたします」と正式発表した。
同舞台は、獅童の叔父、萬屋錦之介が中村錦之助時代に主演した映画「森の石松鬼より怖い」(沢島忠監督)が原案で、舞台「森の石松」を手掛ける新進演出家・石井(獅童)があるきっかけで時空を超え、気付くと江戸時代の森の石松になっているという奇想天外な物語。
時空を超えるきっかけは、映画版では石井が大酒を飲み泥酔したことだったが、舞台版では雷に打たれることにアレンジ。演舞場によると演出上、見ごたえのあるものにするのが狙い。“酒”絡みでは、石井が大御所演出家とおでん屋で飲むうちに演劇論について対立し、口論になる場面がある。
獅童にとって、一昨年の「丹下左膳」(演舞場)に続く2度目の座長公演。もともと「自ら舞台化を熱望した」(関係者)経緯もあり、入魂の演技に期待が寄せられそうだ。共演は笹野高史、高岡早紀、吉田日出子ほか。9月から稽古に入る。製作会見は未定。
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