女優の坂上香織(32)が香港映画デビューすることが14日、分かった。ン・マンチン監督の「紅蜘蛛女」(9月23日公開)に主演する。物語は坂上演じる由美が男を監禁し、飼育するという衝撃的な内容。肌もあらわな大胆演技を披露した坂上は「言葉や撮影スタイルの違いが不安でしたが、何も問題なく楽しい日々でした」。世間では大阪で女性連続監禁事件が明らかになったばかりとあって、物議をかもしそうだ。
男を鎖で縛って、肉体関係を強要する。逃げようとする男の足の親指を切断し、監禁。来る日も来る日も肉体を求める。2人はいつしか救済と破滅に向かって、今まで以上にお互いをむさぼり合うようになる-。
坂上が日本ではR-15(中学生以下入場禁止)に指定された衝撃の香港映画デビューを飾る。「紅蜘蛛女」は「インファナル・アフェア」シリーズや「頭文字D THE MOVIE」などのカメラマンを務めたン・マンチン監督の初メガホン作品。
夫と愛をはぐくんだ思い出の香港で、偶然出会った中国人カメラマン(トニー・ホー)と関係を結んだ由美(坂上)の異常性愛と、その果てにある欲望の臨界を描く。
撮影は全編、香港で行われた。単身、ロケに参加した坂上は「初めは言葉の不安や撮影スタイルが日本と違うんじゃないかと不安でした」と振り返った。初の海外進出とあって、慣れないことだらけ。しかし、演じるということは万国共通だった。
「撮影が進むにつれ、監督が何を伝えたいか分かるようになり、何も問題なく楽しい日々でした」。撮影では全裸で大胆演技を披露。激しいベッドシーンもこなした。「彼女の心の悲しみや闇がうまく伝えられるにはどうしたらいいか考えました」。究極の悪女を体当たりで演じきった。
映画のキャッチコピーには「獲物は捕食せず飼育する」と意味深な言葉が並ぶ。監禁、飼育、異常性愛…。今月、大阪では男性容疑者による2つの監禁事件が続々と報じられ、社会に大きな衝撃を与えた。時期が時期だけに、この映画も物議をかもしそうだ。作品は世界配給を目指している。
◆坂上 香織(さかがみ・かおり)1974年7月29日、長崎県生まれ。32歳。87年、TBS系「ガキ大将がやってきた」でデビュー。同年、NHK大河ドラマ「独眼竜政宗」に駒姫役で出演し人気獲得。88年「レースのカーディガン」で歌手デビュー。93年、ヌードを発表したのを転機に、女優業に専念。立て続けに文芸エロス作品に主演し、06年、団鬼六原作の「紅薔薇夫人」では緊縛シーンを披露。TBS系「ウルトラマン・コスモス」には副隊長役で出演。
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